LIFE 360 – 2023年のコミットメントを振り返る

2024.01.05に投稿 • 3 分
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表紙LIFE 360 – 2023年のコミットメントを振り返る

LVMHは30年以上にわたり、長期的なビジョンと、すべての事業部門にまたがる全体的かつ科学的なアプローチによって、環境保護に取り組んできました。

2021年、グループではLIFE 360計画を立ち上げ、2023年、2026年、2030年までに達成すべき目標を盛り込みました。焦点を当てた4つの柱は、創造性に富んだ循環経済、生物多様性、気候、トレーサビリティ&透明性です。LIFE 360 サミットでは、グループとそのメゾンの主な業績が発表され、同時に将来の抱負についての具体的な洞察が示されました。

  • 創造性に富んだ循環経済:LVMHは、新しい循環型サービスの提供という2023年の目標を、グループのいくつかのメゾンで修理・ケア タスクフォースを立ち上げることで達成しました。例えば、ルイ・ヴィトンは年間60万個の製品を修理し、ベルルッティの革製品の79%は修理可能であり、リモワはスーツケースを生涯保証し、ル・ボン・マルシェはお直しサービス、時計工房、靴工房を通じて製品の寿命を延ばすことに注力しています。

LVMHは、グループと再利用部門のパートナー企業(Nona Source、CEDREプラットフォーム、weturn、Agence du Don en Nature)の専門知識を結集したエコシステムである LVMH Circularityの設立を発表し、生地や革の端切れ、未使用の原材料、売れ残った製品のリサイクルに取り組んでいます。 

  • 生物多様性:2022年末までに137万ヘクタールの再生に貢献したLVMHは、2030年末までに500万ヘクタールを再生するという目標達成に向けて努力を続けています。この野心的な目標は、次の活動によって実現可能です: 
  • トルコで綿花、オーストラリアでメリノウール、南アフリカでモヘア、インドネシアでパーム油、フランスでモエ ヘネシーのブドウ畑、そしてアイコニックなフレグランスの一部原料など、さまざまな再生農業プログラムを立ち上げます。 
  • ブラジルのNGOであるFAS(森林破壊との闘い)との戦略的パートナーシップを発表し、生物圏保護区を支持するユネスコの「人間と生物圏」プログラムとのパートナーシップ更新に取り組みます。この2つのパートナーシップは、Reforest’Action(森林再生アクション)およびCircular Biodiversity Alliance(持続可能な綿花生産)とすでに結ばれているパートナーシップを補完するものです。こうした活動の延長として、LVMHグループは、2030年までにグループ全体の水消費フットプリントを30%削減するための水効率計画を策定しました。
  • 気候:2019年から2022年にかけて、スコープ1および2(直接排出)のGHG(温室効果ガス)排出量を絶対値で11%削減し、スコープ3(間接排出)を付加価値単位当たりで15%削減することで、LVMHは同期間のCO2排出量と成長を切り離すことに成功しました。これらの成果は、製品のエコデザイン、エネルギー消費削減のための全体計画、輸送に特化した特別プログラムに注力することで実現したものです。同時に、過去1年間(2022年10月~2023年10月)のエネルギー消費量を10%削減するという目標も発表し、それを超えることができました。  
  • トレーサビリティ&透明性:戦略的原材料の原産国を把握するという2023年の目標は達成されつつあります。ダイヤモンド、ウール、皮革の原産国について95~100%の把握が可能になりました。グループはまた、フレグランス&コスメティクス部門やワイン&アルコール飲料部門に倣い、原料生産現場から最終製品に至るまで新しいトレーサビリティ・ツールを導入しています。LVMHグループは、2026年までに「完全なトレーサビリティ」を実現するという目標の達成に向けて順調に進んでいます。LVMHの主要サプライチェーンの認証率は、過去2年間で大幅に向上しています。 

意識向上に加え、グループは2026年までに全従業員を対象に「環境の基礎」について研修を実施する予定です。2023年に設立されたLIFE アカデミーでは、各テーマに特化した内容や初期モデルなど、変革の推進に必要なスキルの提供を始めました。パリから45分、生物多様性保護区にある、ヤン・アルテュス=ベルトランが会長を務めるミリエール渓谷協会では、エコデザイン、責任ある調達、天然資源の保護と保全など、従来とは異なる創造に必要なあらゆるテーマに関する研修コースが間もなく開催されます。